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越前心の旅

越前心の旅

2019.07.16

こんにちは!社会科の伊藤です。

最近ぐずついた天気の日が多いと口癖のようにブログに書いていましたが・・・

ついに、そして久しぶりに、
ましな天気とお休みの日が重なりました。

この好機を逃してはならない…

ということで、思い立ったが吉日、
かねてより訪れてみたいと思っていた場所まで、
日帰りの旅をすることにしました。

今回訪れたのは越前の国、現在の福井県です。
愛知県と同じ中部地方に属しますが、
広島県出身の私にとっては、福井県を訪れるのは今回が初めてでした。

福井県を訪れるに際して、一度は行ってみたいと思っていたのが、
曹洞宗の大本山永平寺です。

曹洞宗の開祖である道元禅師が、寛元二年(1244年)に坐禅修行の道場として開かれた永平寺は、フランスで発行されている旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で2つ星の評価を受けているなど、
世界的な評価も高い日本を代表する古刹(こさつ)の1つです。

入口にあたる龍門から既に厳かな雰囲気が漂っていました。
左手に聖宝閣(しょうほうかく)を見ながら永平寺川沿いの参道を歩き、通用門を抜けて
永平寺の様々な建物である伽藍(がらん)を見て回りました。

受付のある吉祥閣(きちじょうかく)を通ってまず最初に感銘を受けるのが、傘松閣(さんしょうかく)二階の「絵天井の間」です。
昭和初期の著名な画家による230枚もの美しい色彩画が天井一面に飾られています。


その多くは花鳥風月を題材としたものですが、中には唐獅子(からじし)、栗鼠(りす)、鯉(こい)なども描かれています。

毎朝修行僧(雲水)がピカピカに拭き上げるという廊下や階段を通って順路を進むと、

雲水たちの修行の場である僧堂や、ご本尊をお祀りする仏殿、道元禅師を奉祀する承陽殿、説法や法要儀式を行う法堂などを見て回れます。

そして、数々の伽藍の中でも最も古い年代の造立なのが、山門とよばれる門です。

雲水がこの山門をくぐることを許されるのは、
修行に入るとき、そして、修行を終えて道場を去るとき。この2度だけだそうです。

それを裏付けるように、この山門には、
「これより先は厳しい修行の地であり、本当に覚悟のある者しか受け入れない」
といった内容の言葉が書かれています。

これまでにも法隆寺や東大寺、慈照寺など様々な寺院を訪れてきましたが、
永平寺から感じられる厳かな雰囲気は、他の寺院とは比べ物にならないものがありました。

単なる史跡・名勝や観光地としてではなく、心からの悟りを求め、仏道に入る者にとっての修行の場なのだということを体感することができました。

曹洞宗では、坐禅が最も重要な悟りに至るための修行であることはもちろんですが、
炊事・洗濯・掃除から食事に至るまで、日常生活の全てが修行であるとされています。

自らの生活や行動を整えることが、そのまま心を整えることであり、それが心の平安を得ることにつながるという教えからです。

仏教をはじめ、宗教とは、人間が「幸せ」に生きるための知恵だと思います。

では人間にとって本当の「幸せ」とは何か。

知識をたくさん持っていることに絶対の価値があるわけでもなく、

多くの人に賞賛されたり、地位や名誉を得ることに絶対の価値があるわけでもなく、

お金をたくさん持っていることに絶対の価値があるわけでもなく、

誰かと比べて自分が勝っていると思うことに価値があるわけでもなく、

自分の心が、誰とも比較することなく

常に穏やかで、満ち足りていると思えることこそ、

人間にとって、本当に求めたい「幸せ」なのではないだろうか。

様々な価値観があると思いますし、そういった価値観には絶対的な正義や正解はどこにも存在しないのもまた事実ではありますが…

ゆっくりと心を落ち着けて、一人静かに禅の心に触れながら、そんなことを考えていました。

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