日本海の絶景
2019.07.26
こんにちは!社会科の伊藤です。
あっという間に7月が終わろうとしています。
梅雨も明けて連日の猛暑となっていますが、
体調管理に気を付けて夏を乗り切りましょう。
無理をしないのも大切です。
さて、今回は越前紀行の最終回です。
永平寺、丸岡城と訪れて向かった今回の旅の最終目的地は、日本海屈指の絶景の1つである東尋坊です。
東尋坊も前々から行ってみたいと切望していた場所の1つでした。
数々の奇岩が織りなす海岸の風景は、
想像以上に美しく、神秘的に感じられました。
人間には決してなしえない、自然が生み出した芸術です。
そして眼下に広がる日本海。
非常に広大で、波も穏やかでした。
海岸を歩いてその自然の美しさに感銘を受けた後、岩場に座って海を眺めてみました。
波の音を聞き、潮風を肌で感じながら
ゆっくりと心を落ち着けてただ海を眺める。
自分の心の澱(おり)すら目の前の海に溶け込んでいくような、非常に穏やかで、心が洗われる思いになりました。
この海と比べれば、
自分の存在がいかに小さなものであるか、
この世の中がいかに小さなものであるか、
ということに気が付くことができます。
小さな自分、小さな社会であるがゆえに、周囲の評価や自他の感情などの煩瑣(はんさ)なものに振り回されることなく、できることなら曇りのない、広く、深い視野で物事を見て、落ち着いた穏やかな心を保ちたいものです。
特に夕暮れの日本海と東尋坊の組み合わせは、
言葉では表現しきれない美しさがありました。
水平線に沈みゆく太陽、
赤く染まる海と海岸線。
本当に来てよかったと感じた瞬間でした。
海は全ての生命の源です。
およそ38億年前、生命は海の中で誕生しました。
海の中で始まった生命誕生、それが長い長い年月を経て、あるものは滅び、あるものは生まれ、そのようなことを繰り返しながら、現在の多様な生態系を構築するに至っています。
海は陸の生き物にとっても、
雲を生み、雨を生み、風を生み、全ての生物に恵みを与え続ける存在です。
そして、その広大な懐でさまざまなものを受容し、浄化してくれる存在でもあります。
我々日本人は、古来よりその真理に気づき、
万物を「うみ」出したから「うみ」と名付けたのではないでしょうか。
日本人の感性や、それを表現しうる日本語は、非常に美しく、かつ繊細なのだと思います。
近年、残念なことに教科書の文章を理解できない学生が増えているといいます。
そんな今こそ、日本語を改めて見つめなおし、その価値を再評価して学んでいく必要があると思います。
日本語は日本人にとって、すべての学習の基盤です。
この夏休みを利用して、ぜひ日本語と真摯に向き合う時間を作ってみてはどうでしょうか。