アオのハル
2025.02.19
現高3生向けの最後のブログになります。
毎年のことですが,まとまりのない長文に
なります。試験前や卒業式前など,自身の
高校生活を振り返るタイミングで読んで
ください。
まずは保護者の皆様。大切なご子息をお預け
いただきありがとうございました。ともに
成長できたことを嬉しく思います。「将来,
一緒に働きたいと思えるような人間の行動か」
私が彼らを指導する際に大切にしている基準
です。周りの人に優しくする,約束を守る,
時間を守る,悪い報告こそ早くする,爽やか
な挨拶をする,頑張る体力をつける,繰り返し
伝えてきたことは勉強面以外のことです。
私の力不足もあり,100%伝えきれたとは思い
ませんが,この先どこかの場面で彼らの助けに
なれば幸いです。
「塾に通って,勉強が楽しくなって,学校も
楽しくなりました。3年間ありがとうござい
ました!」という言葉を残してくれた子
がいました。こちらこそありがとう。みんな
のおかげで楽しく働けました。
「自分がこんなにも頑張れるようになって
嬉しい。」という言葉を残してくれた子が
いました。新しい自分に出会えましたね。
これはとても誇らしいことです。
「共通テスト当日,見送ってくれたお母さん
が泣いていた。」と教えてくれた子がいま
した。それだけの頑張りができたということ
です。引っ越し当日も号泣不可避なので,
ちょくちょく愛知県に帰ってきましょう。
【行く春や 鳥啼き魚の 目は泪】
「春が過ぎ去ろうとしているところに,
旅立つ別れを惜しんでいたら,鳥たちは
悲しそうに鳴き,水の中の魚も涙をため
ているではないか。より悲しみが沸き
上がってくる。」
と現代語訳される松尾芭蕉が46歳のとき
に詠んだ句で「おくのほそ道」にも収録
されています。
江戸時代の平均寿命は50歳未満だとされて
います。46歳の芭蕉が,旅に出るという
ことは,帰ってこれるかどうかもわから
ない状況です。句の中に登場する鳥や魚は,
門弟や友人,経済的に支えてくれた人を
表しています。つまり,その旅立ちの場に
いた全員が別れを惜しんでいたということ
です。
今,私もこういう気持ちです。高校部だけで
700日弱。小・中学部から数えれば1000日弱,
顔を合わせてきた子たちの卒塾です。惜しい
別れです。と同時にとても誇らしい別れでも
あります。
塾生のみんな。
卒塾おめでとう。
みんなの旅はまだ始まったばかり。
楽しいことだけでなく,苦しいこと
もあるでしょう。
嬉しい出会いだけでなく,悲しい
別れもあるでしょう。
でもきっと,君たちなら大丈夫。
しんどいなら泣いても良い。
疲れたなら立ち止まっても良い。
最後の最後は自分で選んだ険しい道を
笑いながら前進してくれると信じて
います。

(田中)