先日，子どもたちから「授業中の声

が小さく，何を言っているかわから

ない先生がいる。進路指導もやる気

がない。」という話を聞きました。

怒りを通り越して，心配になります。

以前にも書きましたが，学校の先生

は「夢を叶えた側の人間」なので，

打たれ弱さがあるのかもしれません。

この流れから，挫折経験の話になり

ました。

私の人生を振り返ると，やはり22歳の

教員採用試験不合格になるでしょうか。

４年間必死に勉強したことが報われ

なかったこともですが，それ以上に

ショックなことがありました。

2012年10月1日（月）に不合格通知

を受け取った後，何とか気持ちを切り

替えて就職活動＆卒業論文に取り組ん

でいました。

11月になり，大学の中を歩いていると

同じ数学科のＳくん（仮名）とその

友だちのＵくん（仮名）が前から

やってきました。

Ｓくんは名古屋の進学校出身で数学

の勉強もかなり頑張っていたので

「なぜこの人たちは教員になろうと

しているのに勉強を頑張らないんだ

ろう」と大学の人たちに失望していた

私も，気軽に話せる仲でした。

いつものように挨拶をすると，横

からＵくんが口を挟んできました。

Ｕ「あっ！これが数学科の田中くん

か！Ｓが『あいつは教採に落ちたら

しい。ざまぁみろ。』って言ってた

子だよね。」

Ｓ「お前言うなって…」

悲しいことですが，この先Ｓくんと

話すことはありませんでした。

ここで終わってしまうと，悲しい挫折

経験で止まってしまいますが，大きな

「学び」がありました。結局，大学

時代の私の頑張りは

「周りを熱狂させる頑張り」

ではなかったということです。

あれから12年経ち，ありがたいこと

に忙しい日々を過ごせています。昔

と比べて「頑張っているアピール」

は抑えるようにしていますが，子ども

たちに小出しで話すことがあります。

「金曜日は塾がお休みだけど頑張れ

よー！僕もスタバにこもって，ひた

すら作業や！」

「自分も頑張ります。」

子どもたちの熱狂につながる頑張り

が少しだけできるようになってきま

した。

彼らの頑張りも熱狂をうんでいます。

後輩の子たちは口を揃えて

「先輩たち。カッコいいです。」

と言います。

家でもワイフに子どもたちのカッコ

いい話をしていると，彼女が感動

して涙することもあります。

そうなんです。

「周りを熱狂させる頑張り」

はカッコいいんです。

だからうちの子たちは

カッコいいんです。

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（田中）

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